手術室
手術室について
当院の手術室は、手術室4ルーム、血管撮影室2ルーム(うち脳カテ室1、心カテ室1)があり、年間手術件数約1900件実施しています。スタッフは、看護師と臨床工学技士、看護補助者が所属しています。看護師の年齢層はベテラン看護師から若手看護師、臨床工学技師は若手が中心となっています。
手術症例は、脳神経外科手術が多く、開頭脳動脈瘤クリッピング術、脳腫瘍摘出術、慢性硬膜下血腫除去術等を行っています。※症例数詳細はhttps://otahp.jp/quality/statistics/
第5手術室には術中MRIがあり、腫瘍摘出術等の手術の進捗状況が確認することができ、より安全に手術を受けることが可能となっています。脊椎脊髄外科では脊椎固定術、椎弓形成術、ヘルニア摘出術、消化器外科では鼡径ヘルニア、胃全摘手術などを行っています。2017年からは常勤の整形外科の先生が着任され、人工関節置換術、人工骨頭置換術、骨折整復術、内視鏡下による関節鏡術等、手術件数が増えてきています。2019年から泌尿器科の先生が着任され、内視鏡下での泌尿器科手術も行っています。
血管内治療部門においては、脳血管カテーテル治療で脳動脈瘤のコイル塞栓術、脳卒中患者の緊急血栓除去術等。心臓カテーテル治療では、冠動脈撮影、経皮的冠動脈形成術、狭心症や急性心筋梗塞患者の治療介助を行っています。
業務内容
手術室での主な仕事は、外回り業務と器械だし業務があります。器械だし業務は、手術中に医師が指示する器械や機材を迅速かつ正確に手渡すことが役割です。手術の状況に応じて必要な器械を準備し臨機応変な介助が求められています。外回り業務は、手術が円滑に進むために術野から幅広くサポートすることが役割となっています。患者さんに必要な処置を行うなど、手術進行に応じた物品の準備、麻酔の介助や術中の患者さんの観察、手術記録の記載などを行っています。
当院では、外回り業務は看護師、器械出し業務は主に臨床工学技士が行っています。看護師は、執刀医、麻酔科医、放射線技師など手術に関わるスタッフとの情報共有を行いながら、チームの連携役となり、他職種チーム力を発揮できるように行っています。
各診療科の手術介助が必要となるため、日々手術介助を行いながらスキルアップができるように学習をしています。
手術前に病棟にいる患者さんを訪問、必要な情報収集を行い、手術説明用パンフレットを使用し、麻酔の説明や絶食、休薬の確認、再度アレルギー聴取を行うことをしています。術前に患者さんを訪問することでカルテからでは分からない情報を得ることができます。また、患者さんからは直接医師には聞くことができない不安や心配事等を言われることがあり、患者さんの声を聞くことで少しでも手術に向かわれる患者さんの不安が軽減できているのではないかと感じています。術前の患者さん訪問で得られた情報は、担当するスタッフや医師と情報共有することで、情報から予測される術前準備を行うことができ、より安全で安心な手術支援に繋がります。
勤務体制は夜勤はなく、夜間や日祝の緊急時にはオンコール体制を取っています。このオンコール制は、看護師と臨床工学技師の両方で行っており、手術、脳カテ、心カテ部門担当者が緊急時に手術介助を行っています。血管内治療は病院到着から手術開始までの時間短縮が求められており、治療に関わるスタッフがチーム一丸となり、スムーズに手術が開始されるよう努めています。
無事に終了することができた患者さんの回復を目の当たりにした時には達成感を得ることができ、手術室看護師として、とてもやりがいのある仕事だと実感できます。