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大田の医療

Medical Care

心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)は、心疾患や大血管疾患を持つ患者さんが体力を回復し、自信を取り戻して退院後のQOL(Quality of Life)向上や社会復帰を目指すための包括的なプログラムです。当院では、心不全、急性心筋梗塞、狭心症、大動脈解離、閉塞性動脈硬化症、心臓血管外科手術後の患者さんを対象に、運動療法をはじめ、学習・食事指導・禁煙指導・カウンセリングを含めた総合的なケアを提供し、病気の再発や再入院の予防に努めています。脳卒中に心疾患を合併することは多く、当院では疾病を複数持っている患者さんにも対応しています。
心疾患や大血管疾患を有する患者さんは、運動能力や身体の調節機能が低下しているため、安全で適切な運動療法を行うことが重要です。入院患者さんには、早期から医療スタッフの監視下で心臓リハビリを開始し、退院に向けた適切な活動レベルや疾病管理について指導を行います。

心臓リハビリテーションの重要性

当院の心臓リハビリの特徴

当院では2014年より心大血管リハビリ料(Ⅰ)の施設基準を取得し、心肺運動負荷試験(CPX)を導入しました。それ以後、心臓リハビリを実施しており、2016年からは外来心臓リハビリにも対応しています。心臓リハビリテーション指導士(日本心臓リハビリテーション学会認定資格)を6名、心不全療養指導士(日本循環器学会認定資格)を1名擁し、患者さん一人ひとりに適した運動処方を作成し、効果的なリハビリプログラムを提供しています。
2022年には外来で年間延べ2023件の心大血管リハビリを実施しております。月に2度、医師、理学療法士、管理栄養士など、多職種がカンファレンスを行い、狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、心臓血管外科術後、心不全患者さんの心臓リハビリを支援しています。また、急性期から維持期に至るまで、退院後の外来リハビリや在宅運動を含めたシームレスな支援を提供しています。全国的に実施している施設は少ないですが、心不全を合併した脳卒中患者さんに対しても診療科の垣根を越えて積極的に外来心臓リハビリテーションの導入を行っています。

退院後のリハビリ継続の重要性

退院後も外来での心臓リハビリを継続することが推奨されており、死亡率の低下や再入院防止といった良好な効果が期待されます。外来通院が難しい場合や、保険適用期間の150日を超えた後も、在宅運動療法や民間の運動施設を活用し、生涯にわたり運動療法を継続することが重要です。不適切な運動方法は、筋肉や関節の障害、心疾患の悪化を引き起こす可能性があるため、適切な運動処方を受けることが推奨されます。

心臓リハビリの実施例

急性心筋梗塞

急性心筋梗塞患者には、心臓の状態を考慮しながら早期より段階的な運動負荷試験を実施します。当院では理学療法士と臨床検査技師が負荷試験を担当し、心電図波形の変化やバイタルサインを確認しながら進めます。「端坐位5分」から開始し、医師の判断により「立位5分、室内歩行(12m)、60m、200m歩行試験、シャワー負荷試験」へと進行し、最終的には心肺運動負荷試験(CPX)を実施し、適切な運動負荷強度を設定します。

急性心筋梗塞患者に対する回復期以降の運動強度の決定方法(心肺運動負荷試験 CPXに基づいて算出)

・嫌気性代謝閾値(AT)レベル
・自覚的運動強度:Borg11~13(軽い~ややきつい)レベル
・安静時心拍数(HR)+ 20~30/分
・peak VO₂(最大酸素摂取量)の40~60%

心不全

当院に入院される心不全患者さんの約80%が75歳以上であり、多くの方がフレイル・サルコペニアを併発しています。心臓リハビリでは、病態の理解や身体・精神機能、社会的要因を総合的に把握し、安全かつ包括的なプログラム(運動療法、日常生活動作指導、疾病管理、心不全手帳の活用など)を進めています。

心不全を合併した脳卒中

当院に入院される脳卒中患者さんの約3人に1人は本人の自覚がないにも関わらず心臓から出るホルモン(BNP)が高い状態(心臓に負荷がかかっている状態)にあります。急性期は脳卒中のリハビリテーションを行い、自宅に退院できる状態であれば、退院後に外来で心臓リハビリを行います。脳卒中再発予防に加えて、心不全の新たな発症予防を兼ねて安全かつ包括的なプログラム(運動療法、日常生活動作指導、疾病管理、心不全手帳の活用など)を進めています。

心不全を合併した脳卒中プログラム

心臓血管外科術後

当院では心臓血管手術は行っておりませんが、他院で手術をした患者様の回復期、維持期のリハビリを行っております。心肺運動負荷試験(CPX)を行い、運動負荷強度を調整しながら、安全で最適な運動や日常生活動作、疾病管理指導を行います。

心臓リハビリの効果

・体力・運動能力が向上し、動作が楽になる
・筋肉や骨が強化され、疲れにくくなる
・不安やうつ状態が軽減し、快適な生活が送れる
・動脈硬化リスク(高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満)が低減
・血管の柔軟性が向上し、血液循環が改善
・呼吸が楽になり、息切れが軽減
・自律神経が安定し、不整脈が軽減
・心筋梗塞の再発や心不全増悪の予防、死亡率の低下

心臓リハビリの主な運動・指導メニュー

バイタルサイン・問診:体調確認
ウォーミングアップ・クーリングダウン
有酸素運動:自転車エルゴメータ、トレッドミル運動
レジスタンストレーニング:マシンを利用した運動、立ちしゃがみ、スクワット、かかと上げ練習
バランス練習:片脚立ち、タンデム位保持練習
疾病管理指導:管理栄養士からの栄養指導、心不全手帳の活用
在宅運動指導・身体活動量の把握:心臓リハビリ手帳の活用、フレイル検査

認定資格保有者

心臓リハビリテーション指導士(日本心臓リハビリテーション学会認定資格):6名
心不全療養指導士(日本循環器学会認定資格):1名
心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2021年改訂版)

対象疾患 急性心筋梗塞、狭心症、開心術後(弁膜症術後、冠動脈バイパス術後)、大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管術後)、末梢動脈疾患、心不全、肺高血圧など

備後地域の患者さんの心血管病発症を予防するために

備後地域の患者さんの心血管病発症を予防するために

心臓リハビリテ-ションのご案内

1.実施場所

リハビリ棟3階 リハビリテーション室

2.実施前の診察実施について

リハビリテーション実施前には、リハビリ室にて循環器内科担当医が診察を行います。体調不良等ある場合は、相談してください。

3.服装

運動を行うため、動きやすい服装、運動靴でお越しください。

4.持参物

汗をかく場合があるため、タオル、着替え、飲み物などを持参してください。

5.予約から当日まで

①初回は、循環器内科の外来において、心臓リハビリの実施日時を決めます。
②当日は、診察券を持参され、[外来棟1階]再来受付機にて、受付し、機械が発行した「外来基本票」を持って、[リハビリ棟3階]リハビリテーションセンター受付へお越しください。

6.次回予約のお願い

「外来心臓リハビリテーション」は予約制となっております。担当療法士に相談され、次回の予約を入れてからお帰りください。

7.キャンセル・予約変更をしたい場合

TEL:084-975-7793
電話交換手に「担当リハビリテーション療法士」の名前をお伝えください。担当の療法士が承ります。

8.外来リハビリテーション実施日
10:00~11:00
11:10~12:10
14:00~15:00
15:10~16:10 × × × ×

※祝日・年末年始は除く。